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1 つのプロジェクトで複数の論文を書く

関連する LaTeX 論文と共通の研究資料をまとめながら、論文ごとにソースツリーと PDF プレビューを分けて管理します。

このページの内容

手法論文と応用論文、論文と補足資料、同じ参考文献を使う学会版とジャーナル版など、関連する LaTeX 文書一式を 1 つの CorTeX プロジェクトで執筆できます。論文ごとにメインファイルとプレビューを分けたまま、チームでソースを再利用し、ファイルツリー、共有設定、バージョン履歴をまとめて管理できます。

論文ごとに共同執筆者やアクセス範囲が異なる場合、互いに関係のない履歴が必要な場合、プロジェクト上限を個別に適用したい場合は、プロジェクトを分けてください。プロジェクト全体へのアクセス権がある人は、その中のすべての論文と共有ファイルにアクセスできます。

論文ごとにフォルダーを作る#

CorTeX では、\documentclass を宣言する .tex ファイルが 1 つの文書になります。各論文とそこから読み込むファイルを専用のフォルダーに置き、実際に共用する資料を同じ階層の共有フォルダーにまとめます。

attention/
  main.tex
  sections/
    introduction.tex
scaling/
  main.tex
  sections/
    methods.tex
shared/
  refs.bib
  macros.tex
  figures/
    apparatus.pdf

attention/main.texscaling/main.tex は、それぞれ完全な文書のルートにします。共有資料へのパスは、各論文のメインファイルを基準に記述します。たとえば、次のようになります。

\input{../shared/macros}
\bibliography{../shared/refs}
\includegraphics{../shared/figures/apparatus.pdf}

論文固有のセクション、図、投稿用ファイルは、その論文のフォルダー内に置きます。両方の文書で意図的に同じ版を使うファイルだけを shared/ に置いてください。共有ファイルを 1 つ編集すると、両方の PDF が変わる可能性があります。

作業する論文とプレビューを切り替える#

attention/main.tex を開くと attention 論文が、scaling/main.tex を開くと scaling 論文がコンパイルされます。attention/sections/introduction.tex のように論文から読み込まれるファイルを開いても、そのフォルダーの文書がプレビューに表示されます。shared/refs.bib を開いた場合は別の論文を選び直さず、直前まで作業していた論文のコンパイルが続きます。

CorTeX が 2 つ以上の文書を検出すると、ツールバーに現在の文書のフォルダー名を示す文書ピッカーが表示されます。ピッカーを開くか Cmd/Ctrl+Shift+P を押すと、別の論文のメインファイルへ直接移動できます。スマートフォンではファイルツリーを使います。このセッションですでに別の論文をコンパイルしていれば、現在のソースを再コンパイルしている間も、前回の PDF がすぐに表示されます。

notes/response.tex がフォルダーの位置とは異なり attention 論文だけに属する場合は、ファイルの先頭付近で対象文書を明示します。パスは response.tex を基準に記述します。

% !TEX root = ../attention/main.tex

プレビューを変えるためだけに、本当に共有するファイルへルート宣言を追加しないでください。追加すると、論文間を移動しても中立であるべきファイルが、一方の論文に属することになります。

プロジェクトのメイン文書を選ぶ#

エディターで作業中の論文とプロジェクトのメイン文書は、それぞれ別のものを決めます。

設定 決まるもの
現在の文書 作業中の PDF プレビュー、LaTeX の診断、文書を認識する執筆支援ツール
メイン文書に設定 プロジェクトを開いたときの初期ファイルと、共有リンクが最初に開く文書

訪問者に最初に見せる論文のファイル行メニューで、メイン文書に設定を選びます。文書ピッカーで作業中のプレビューを切り替えても、プロジェクト全体の既定値が暗黙に変わることはありません。

共有や投稿の前に各論文を確認する#

各文書に切り替え、PDFを更新しましたと表示されるまで待ちます。タイトルなど明確に識別できる要素が表示されること、参考文献が解決されていること、一方の論文専用ファイルがもう一方の出力に混ざっていないことを確認してください。次に共有ファイルを開き、同じ論文がプレビューに残ることを確認します。共有リンクを作る前には、最初に見せる論文がメイン文書として示されていることも確認してください。

このワークスペース内の論文が複雑な場合は、まず LaTeX 文書を目的別のファイルに分けます

論文を 1 編だけ書き出す#

論文のファイル行メニューで 文書をダウンロード を選びます。CorTeX はその文書をコンパイルし、実際に読み込んだファイルを ZIP にまとめます。論文のフォルダーがアーカイブのルートになるため、投稿システムで必要なエンジンを使ってメインファイルをコンパイルできます。フォルダー外で共有している参照先ファイルも含まれ、その参照は書き換えられます。コンパイル済みの .bbl も含まれるため、BibTeX を再実行せずに参考文献を表示できます。無関係な論文は除外されますが、コンパイルで使うファイルは別の論文のフォルダーにあっても含まれる場合があります。アーカイブの内容を確認してください。コンパイルに失敗した場合は、フォルダーをそのままダウンロードしたことが表示されます。このコピーにはフォルダー外の依存ファイルが含まれない場合があり、それだけで投稿用ソース一式がそろったとは判断できません。

プロジェクトの操作 → ZIPをエクスポート は引き続きプロジェクトツリー全体をダウンロードします。投稿ではなくバックアップに向いた選択です。投稿の前には、ダウンロードしたアーカイブについて投稿用パッケージのチェックリストを確認してください。